漫画『薬屋のひとりごと』感想|薬屋の娘・猫猫が挑む後宮ミステリー

華やかな後宮の裏には、毒と陰謀と噂話――!?

今回紹介するのは、『薬屋のひとりごと』。

帝の妃たちが暮らす後宮を舞台に、薬屋の少女・猫猫(マオマオ)が、薬学の知識と観察眼を使って、さまざまな事件や陰謀を解き明かしていく後宮ミステリーです。

この作品の魅力は、なんといってもこの3つ。

  • 陰謀と噂が渦巻く後宮で繰り広げられる異色のミステリー
  • 薬と毒を愛するちょっと変わったヒロイン・猫猫
  • 猫猫と壬氏とのじれったい距離感にニヤニヤが止まらない

猫猫の鋭さとちょっとズレた感じがクセになります。

『薬屋のひとりごと』は、ミステリ・歴史・ラブコメが絶妙なバランスで混ざった、後宮ミステリーです。

※この記事は漫画『薬屋のひとりごと』1~4巻のネタバレが含まれています。作品をより楽しむために、未読の方はご注意を!

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目次

あらすじ

薬屋の娘として育った少女・猫猫(マオマオ)は、誘拐されて後宮で下働きをすることに。

後宮は、帝の子を成すための女の園。

華やかに見えるその男子禁制の空間では、裏で陰謀が渦巻き、さまざまな噂がささやかれている。

“呪い”で帝の子どもが連続で亡くなっている——

面倒に巻き込まれるのはごめんと思いながらも、好奇心に勝てず事件に首を突っ込んでしまう猫猫。

鋭い観察眼と薬の知識を生かして、密かに事件を解決してしまう。

この一件をきっかけに、美しい宦官・壬氏(ジンシ)の目に留まった猫猫は、後宮で起こる数々の事件や騒動に巻き込まれていくことになる。

後宮では、陰謀、権力争い、そして恋――。

予測不能な事件が、猫猫を待ち受けている。

漫画『薬屋のひとりごと』の魅力①|後宮という閉ざされた舞台が生む中毒性のあるミステリー

『薬屋のひとりごと』の大きな魅力は、後宮という特殊な舞台で繰り広げられるミステリーです。

舞台となる後宮は、帝の子を成すための妃たちが集められた、外界から閉ざされた空間。

そして、華やかで美しい場所でありながら、陰謀や権力争い、妬みや噂が渦巻く――

まるで後宮そのものが、“クローズド・サークル”として、ミステリーにぴったりの閉ざされた空間になっているのがおもしろいところです。

そんな後宮で巻き起こるのは、不可解な死や原因不明の病、妃の取り違え騒動まで。

外部の警察も探偵も介入できないこの場所で、事件を解決に導くのは、薬屋の娘として育った少女・猫猫(マオマオ)です。

猫猫の武器は、薬学の知識、驚異的な観察眼、そして抑えきれない好奇心。

シャーロック・ホームズのように論理と証拠、さらに薬学の専門知識まで駆使して事件を解き明かす姿は、まさに王道の探偵役です。

後宮×薬学×ミステリーという組み合わせは一見珍しく見えますが、実はどの要素も相性抜群!

すべてが絶妙に噛み合った、後宮ミステリーならではの中毒性があります。

漫画『薬屋のひとりごと』の魅力②|マッドサイエンティスト気質がクセになる!ちょっと変わったヒロイン・猫猫

主人公・猫猫は、他のヒロインとはちょっと違う!?

普段はマイペースで、どこかつかみどころのない少女。

でもひとたび“毒”や“薬”の話になると、その目はキラキラと輝き出します――

本職は薬屋。薬学の知識を買われ、後宮では”毒見役”として働くことに。

毒見とは、妃たちが口にする料理に毒が含まれていないか、匂いや味、自分の体の変化から確認する命がけの仕事。

普通の人なら震え上がるような状況でも、猫猫はまったく動じず、むしろ楽しそうに味見してしまう。

さらに、毒が入っていたときには、うっとりとした表情すら浮かべてしまうことも……!

  • 貴重な薬の素材に目がない
  • 危険もお構いなしに、自分の体を使って薬の”実験”をしてしまう

など、マッドサイエンティストっぷりを惜しみなく発揮します。

その好奇心と観察力、そしてときどき顔を出す変人ぶり。

まったくヒロインらしくないのに、逆にそこがクセになる!

猫猫のマイペースで好奇心旺盛でちょっと変人な一面が、じわじわと可愛く思えてくるのが魅力です。

漫画『薬屋のひとりごと』の魅力③|恋のようで恋じゃない?猫猫と壬氏の微妙な距離感

『薬屋のひとりごと』の見どころのひとつが、猫猫と宦官・壬氏(ジンシ)との絶妙な関係性です。

壬氏は、後宮を監督する立場にある宦官で、上級妃とも対等に話ができるほどの上級官僚。

さらに、誰もが見惚れるような美貌の持ち主で、その気品と色気で、男女問わず虜にしてしまう超美形。

実際、後宮でも彼を見て顔を赤らめない者はいない――はずなのですが…。

猫猫だけは、そんな壬氏にまったくなびきません。

むしろ出会った当初は、毛虫でも見るような目で見ていたほど。

それが逆に壬氏の好奇心を刺激することに。

まるで新しいおもちゃを見つけた子どものように、猫猫にちょっかいを出し始めます。

しかし、猫猫は恋愛ごとにまったく疎く、壬氏の好意にも微塵も気づかない。

この完全なすれ違いが、じれったくて、でもどこか尊い。

恋のようで、恋じゃない。でもちゃんとラブコメしてる。

そしてもうひとつ、ふたりの間には、「上級官僚と侍女」という明確な身分差が存在します。

普段は上司のようにふるまう壬氏ですが、ときどきしおらしい態度を見せたり、ヤキモチを焼いたりする。

そのギャップが可愛いくてズルい!

甘すぎないのに、ニヤニヤが止まらない。ふたりの関係は、そんな絶妙なバランスで描かれています。

『薬屋のひとりごと』はラブコメとしても一級品です。

まとめ

『薬屋のひとりごと』は、閉ざされた後宮を舞台に、薬屋の娘・猫猫がさまざまな事件を解き明かしていくミステリー作品です。

注目したい魅力は、この3つ。

  • 閉ざされた後宮という舞台が生む、中毒性のある事件と謎解き
  • 好奇心旺盛で毒すら楽しむ猫猫の観察眼と薬学の知識
  • 猫猫と壬氏の身分差とすれ違いが生む、じれったいけど尊いラブコメ要素

ミステリーとしても、ラブコメとしても、思わず夢中になってしまう中毒性があります。

探偵役はヒロイン、舞台は後宮、そして事件のカギは薬学――

すべての組み合わせが絶妙で、唯一無二のおもしろさをつくり上げています。

ミステリーが好きな人も、恋愛ものが好きな人も、きっと楽しめるはず。

ぜひ一度、読んでみてください!

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