炎をもって炎にあらがえ──。
『炎炎ノ消防隊』は、突如人々を襲う“人体発火現象”と、それによって生まれる怪物“焔ビト”に立ち向かう特殊消防官たちの物語。
炎を操り戦うバトルと、独自の世界観が、激しさと儚さを生み出しています。
本記事で紹介する見どころは3つ。
- 消防官×バトルという異色の組み合わせ
- ファンタジーとSF要素が融合した世界観
- 人体発火現象をめぐる謎
『炎炎ノ消防隊』は、『ソウルイーター』の作者が描く、激しいバトルと少しずつ解き明かされる謎が絡み合う、熱気あふれる消防官×能力バトル漫画です。
マンガアプリ『マガポケ』に掲載されているので、まずは無料で読んでみてください!
あらすじ
突如世界を襲った“人体発火現象”。
火元も予兆もなく、人々の身体が炎に包まれ、やがて意思を失った怪物“焔ビト”へと変貌する。
この脅威から人々を守るため、特殊な能力を持つ消防官たちにより”特殊消防隊”が組織された。
主人公・森羅日下部は、第8特殊消防隊に配属された新米隊員。
幼い頃、足から発火する能力を持つシンラは、その力が原因と疑われる火事で家族を失った。
その火事と、緊張すると浮かぶひきつった笑顔によって、“悪魔”と呼ばれてきたシンラ。
だが炎の中で確かに人影を見たシンラは、家族を奪った火事の真相を探り、亡き母との約束を胸にヒーローになることを誓う。
仲間たちと共に焔ビトを鎮魂しながら、シンラは人体発火現象の背後に潜む巨大な陰謀へと迫っていく。
『炎炎ノ消防隊』は、熱き魂を燃やし、業火に挑む消防官たちのダークファンタジーです。
漫画『炎炎ノ消防隊』の魅力①|炎を操る消防官たちの能力バトルアクション
消防官とバトルって意外な組み合わせですよね。
レスキューに焦点を当てたヒューマンドラマとかのほうがありそうですし、それに普通なら水や消火器で火を消すイメージがあります。
けれど、『炎炎ノ消防隊』の消防官たちは炎を操って戦います。
この“炎で炎を制する”という発想がおもしろく、バトルの派手さも兼ね備えているのが魅力です。
炎の力は、第一世代・第二世代・第三世代に分類されます。
- 第一世代は炎を制御できず“焔ビト”化
- 第二世代は炎を操れるが生み出せず
- 第三世代は炎を発生させることが可能
ただし世代が進めば強いとは限らず、第二世代でも戦い方によっては第三世代に匹敵する実力を発揮します。
また、世代によって能力の性質は異なりますが、同じ世代でも戦い方は千差万別。キャラクターごとの能力や使い方も多彩です。
- 主人公・森羅日下部は足から発火し、その推進力で空中を飛び、強烈な蹴りを繰り出す
- ライバルのアーサーは、刀身のない剣の柄から炎の刃を生み出し、騎士のように戦う
- 武久火縄中隊長は、拳銃の火薬を精密に操作し、弾丸の軌道を自在に変える
- 茉希尾瀬は、炎を愛嬌ある生き物”プスプス”と”メラメラ”に変えて操る
などそれぞれのキャラクターがユニークな能力を持っています。
『炎炎ノ消防隊』は消防官とバトルの異色の組み合わせと、個性的な炎の能力を使ったド派手で王道な能力バトルが魅力です。
漫画『炎炎ノ消防隊』の魅力②|ファンタジーとSFが融合した独創的な世界観
『炎炎ノ消防隊』は、ファンタジーとSF要素が融合した世界観が魅力です。
舞台は太陽暦佰九拾八年の東京。現代的な電車や都市機能と、スチームパンク風の建築や機械が混在し、レトロの中にSF感があります。
特殊消防官たちの炎を操る能力は、“人体発火現象”という未知の災厄を克服し、進化した世代の超能力のようなもの。
また、消防車は防御と機動力を兼ね備えた装甲車仕様で、隊員用の機械仕掛けの武器や特殊消火弾などの装備も登場します。
世代による能力の違いや原因を科学で解明しようとするなど、ファンタジー的な超常現象を疑似科学で説明するのがおもしろいところです。
そして、焔ビトを殲滅する特殊消防隊の任務は、ただの戦闘ではなく、炎で苦しむ人の魂を救う“鎮魂”という儀式を伴う。祈りを捧げ、魂を安らぎへと導くその姿は、消防隊という設定とも重なり、戦いに儚さと温かみを生み出しています。
超常と科学が、ひとつの都市に息づく──
『炎炎ノ消防隊』は、ファンタジーとSF要素が複雑に絡み合い、超常現象の中にどこかリアルな世界を描いています。
漫画『炎炎ノ消防隊』の魅力③|人体発火現象の謎と陰謀が生む緊迫のストーリー
『炎炎ノ消防隊』の大きな魅力は、“人体発火現象”をめぐる謎です。
突如として人が炎に包まれ、意思を失った怪物“焔ビト”になり世界中の人々を苦しめているこの現象。
人々を炎から守るはずの特殊消防隊ですが、その一部は何かを隠している様子があります。
主人公・シンラが所属する第8特殊消防隊は、焔ビトを鎮魂するだけでなく、“人体発火現象”の真実を秘密裏に調査することを目的として結成されたイレギュラーな部隊。
家族を奪った火災の真相を求めていたシンラは、その調査に協力することを決意します。
やがて、調査を進める中で浮かび上がるのは——
”人の手で焔ビトを作っている者がいる”という衝撃の事実。
そして、背後で暗躍する謎の集団“伝道者”の存在。
シンラは、炎に囚われた世界の闇を暴くヒーローになれるのか?
『炎炎ノ消防隊』は、激しい炎のバトルの裏で静かに燃える陰謀をめぐるミステリー要素があり、物語の続きが気になる作品です。
まとめ
『炎炎ノ消防隊』は、炎を操る特殊消防官たちが、焔ビトと呼ばれる怪物や、その背後にある陰謀と戦う物語です。
特に魅力的なのは、
- 消防官が炎を操って戦う異色の能力バトル
- ファンタジーと科学が共存したどこかリアルな超常現象
- 人体発火の謎と陰謀に迫る緊迫のストーリー
の3つです。
ド派手な炎の能力バトルだけでなく、祈りや鎮魂といった消防官の設定を活かした要素、そして世界を覆う謎が物語をより深くしています。
『炎炎ノ消防隊』は、SF消防官によるファンタジーバトルという新感覚の作品です。
未読の方は、ぜひ読んでみてください。

